京都五山物語~東福寺の歴史~

京都五山は、13世紀から14世紀にかけて禅宗が発展した歴史を色濃く残す五つの寺院です。ここではその一つ「東福寺」について紹介します。京阪電鉄ならびにJR「東福寺」駅より徒歩10分のところに慧日山東福寺はその門を構えています。多くの国宝と文化財を所有する、まさに「古都」京都の文化が詰まっている一方で、1881年に起こった大火が原因で、建造物のほとんどは近代以降に建てられたものになります。しかし、それでも禅を基調とする風情が伝わってきます。東福寺の名前は東大寺と興福寺に由来します。それぞれ一文字ずつ拝借した結果、その名が誕生したのです。東福寺の歴史を、名前の由来や円爾、九条道家などの禅僧、当時の政治情勢を踏まえながら学んでいきましょう。

京都五山物語~建仁寺・禅宗の京都進出~

13世紀の仏教勢力間の争いを京都五山の一つ「建仁寺」の歴史から紹介します。創建は1202年、宗派は禅を基本とする臨済宗です。一休さんのイメージから禅は今でこそ日本の伝統文化の一つと思われがちですが、実は中国から伝来された文化であり禅を日本に広めた人物は栄西です。栄西が事実上最初に開いた禅寺は博多の聖福寺ですが、驚くべきは建立が1195年ということです。最初の寺院設立から京都で建仁寺を建立するまで七年しかかかっていません。それは栄西が抜群の政治センスを持った人物だったからです。栄西は当時の仏教界で勢力を誇っていた天台宗、真言宗、奈良仏教の諸派の勢力と対立することを避け、また朝廷や鎌倉幕府の政治状況を利用することでうまく立ち回ったのです

京都五山物語~南禅寺・五山別格の歴史~

五山を改革したのが南北朝の争いを終結させた足利義満でした。きっかけは相国寺を自身の邸宅である「花の御所」の隣に建立させたことでした。義満は相国寺の五山入りを企んだのですが、相国寺を含めると五山の寺院数が十一になること、鎌倉の寺院が五つ、京都の寺院が六つあることを利用し、見直しを図ったのです。まず南禅寺を除く十の寺院を「鎌倉五山」と「京都五山」に分けました。そして、南禅寺を「五山の上」の別格として扱ったのです。寺院数の増減はなくなり、その地位は固定されました。また、京都の南禅寺を序列のさらに上に置いたこと、相国寺を「京都五山」入りさせたことで、将軍のいる京都から全国各地の臨済宗系の寺院をコントロールしやすくなったことも大きな利点です。

真言宗総本山 東寺(教王護国寺) の歴史と建物

東寺は真言宗の根本道場として真言宗全体の総本山であるとともに宗派の一つ『東寺真言宗』の総本山であり、真言宗十八本山の一つです。平安時代、国家鎮護の天皇の発願により創建されました。正式名称は教王護国寺です。1994年12月『古都京都の文化財』としてユネスコ世界遺産に登録されました。ここでは、東寺やその伽藍(建物)の歴史について紹介します。

華厳宗 東大寺の歴史、四聖、大仏殿、南大門、二月堂、三月堂、戒壇院、鐘楼など

東大寺は南都六宗の一つである華厳宗の大本山であるお寺です。全国にある国分寺の中心である総国分寺としても位置付けられています。東大寺ののはじまりは奈良時代に遡ります。第45代聖武天皇が国をあげて建立したお寺で、奈良の大仏が安置されていることでも有名です。ここでは東大寺の歴史を紐解きながら、大仏殿、南大門、二月堂、三月堂、戒壇院、俊乗堂など見どころをわかりやすくご紹介していきます。

音羽山 清水寺 1200年の歴史ある京都屈指の名所

京都の観光スポットと言えば、必ず名前があがる音羽山 清水寺。清水寺は、観光スポット10選には必ず入る有名観光地です。特に東山地区では一番人気の観光スポット、見どころとなっています。また2017年の「日本の展望スポットランキング」では1位にも選ばれている展望スポットです。この清水寺は、JR京都駅から3kmほどのところに位置します。世界文化遺産や国宝にも指定されており、その舞台は一度は目にしておきたいものです。

聖徳太子ゆかりの寺 世界最古の木造建造物法隆寺の歴史的背景

法隆寺の歴史は古く、寺を構成する建物の中には、世界最古の木造建築物が含まれます。また、建物を建立したのが聖徳太子だということも興味深いことです。聖徳太子が活躍した時代といえば、西暦600年頃の話しになります。つまり、法隆寺ができてから1400年以上もの年月が過ぎているということです。ここでは、この世界遺産に登録されている歴史的な価値の高い法隆寺についてご紹介します。

興福寺の歴史と国宝館、東金堂、南円堂、中金堂、北円堂、五重塔など見どころご紹介

興福寺は法相宗の大本山で、歴史は非常に古く、飛鳥時代にまで遡ります。大化の改新を中大兄皇子とともに成し遂げた中臣鎌足が病気にかかり、夫人の鏡女王が回復を祈願し、釈迦三尊像や四天王像などの諸仏を安置するために造営したのが始まりとされています。ここでは興福寺の歴史を紐解くとともに、東金堂、中金堂、北円堂、南円堂、国宝館、五重塔、三重塔、仮講堂、大湯屋、本坊、菩提院大御堂、西金堂など興福寺の見どころについて紹介していきます。

春日大社の見どころ 万燈籠、由緒・歴史、御祭神、ご利益、藤原氏の繁栄、祭り・祭礼など

飛鳥時代、奈良時代を経て約200年に渡り、都として栄えた古都奈良。その奈良に1300年以上の歴史を刻み続ける春日大社は平城京の守護神を祀る神社として創建されました。春日大社の背後にそびえる春日山は、若草山、御蓋山、高円山の連なりを総称した呼び名で、古来より神山として崇められ、その一帯に広がる春日山原始林は神域として1000年以上もの間、狩猟と伐採が禁じられたため原始の姿を今に留めています。市街地に隣接して原生林が残っているその希少性から大正13年に天然記念物に、昭和30年に特別天然記念物に指定されました。そして平成10年には東大寺、興福寺などとともに春日山原始林と春日大社は古都奈良の文化遺産として世界遺産に登録されました。ここでは万燈籠、由緒・歴史、御祭神、ご利益、藤原氏の繁栄、祭り・祭礼などなど春日大社の見どころをご紹介します。

厳島神社の由緒、御祭神、歴史的背景、社殿、年中行事など海上の神殿 厳島の魅力

海の上に朱塗りの大鳥居と荘厳な造りの社殿が立つ厳島神社。広島湾北東部に浮かぶ厳島は、天橋立・松島と並び安芸の宮島として日本三景の一つに数えられています。1996年に世界文化遺産に登録され外国からの観光客も増えて、宮島を訪れる人はここ数年間で毎年400万人を超えています。厳島の由来は、御祭神である市杵島姫の名が転じたものとも、神宿り斎く島として神を祀り仕えるという意味の斎(いつき)からきているともされています。ここでは厳島神社の由緒、御祭神、歴史的背景、社殿、年中行事など海上の神殿 厳島の魅力についてお伝えします。