富士山 信仰の対象と芸術の源泉 日本の世界遺産
日本の世界遺産観光地である富士山の遺産価値は「日本という国・文化の象徴となっていること」です。富士山はその均整の取れた美しい形状と噴火の恐ろしさから、人々に畏敬されてきました。その畏敬は日本古来の山岳信仰と結びつくことで、富士山=浅間大神という形で人々に浸透し、様々な形で信仰の対象になりました。この富士山信仰は紀元前から現在まで続く日本独特の文化です。人々に恐れられていた富士山ですが、その美しさは芸術・文学作品の対象として人々を魅了してもいます。万葉集にも作品が載っていることから、いかに古くから富士山が芸術の源泉となってきたかが伺えます。19世紀に描かれた浮世絵は日本だけでなく海外の画家にも衝撃を与え西洋美術にまで影響を及ぼしました